コメント

井戸川克隆(元福島県双葉町長)

正に百聞は一見に如かずとはよく言いました、伝え聞くのと直接見るのとのギャップに驚きました。一番分かったことは現場は一瞬に命を掛けています、しかし本店では一番責任ある者達が背広を着て応対していたことです。如何に東電の体質がいい加減で有るか証明しています、見物人のようにしている経営者たちを腹立たしい気持ちで私は見ました。あの体質が事故を防ぐ予防に投資をせずに事故を引き起こしたのではないでしょうか、現場で命をかけて叶わない作業をしていた方々には心から癒しと感謝を申し上げます。この映画を見て多くの皆さんから彼らにエールを贈ってください。

 

木村英昭(ジャーナリスト)

嘆息、憤怒、苦笑に驚愕…。映像を観る会場には観客の様々な声が交錯します。初めて知る事実に圧倒されるでしょう。そして、こう思うに違いありません。その当時、なぜ私たちにその情報が伝えられなかったのか、と。暴走する科学技術に翻弄される人間の姿を克明に記録した映像は事故の原因究明に欠かせない第一級の資料でもある。作り手の解釈は一切無し。これぞドキュメンタリー! 

 

貞兼綾子(鎌倉・岐れ路の会)

この映像記録は、“同時代に生きるものたちは、その証人として見ておかなければならない”。昨夏の初上映の後、心に浮かんだ言葉です。そしてその場で鎌倉上映会を決め、12月8日に制作のOurPlanetTVの白石さんをお招きして、上映とトークの会を開催しました。東京新聞の関東版(1都6県)に掲載されたこともあって、告知後1週間でチケットは完売。参加者は茨城、千葉、埼玉など関東一円から。関心の高さは予想以上でした。

ポレポレ東中野での『福島映像祭』を含めて東京では数回しか上映されていません。東電原発事故は日本だけの問題ではありません。鎌倉は地方開催の初めでしたが、もっと多くの人たちに事故発生の舞台裏立会人になっていただきたいと思います。

 

下村健一(慶應義塾大学特別招聘教授/関西大学特任教授/元内閣官房審議官)

原発事故直後の東電社内映像?そんなの、もう今までニュースで散々見たから知ってるよ。

そう思い込んでいる人は、少なくないだろう。それが単なる「思い込み」に過ぎないこと、自分はあの社内映像を「知ってるつもり」になっていただけだったことを、この映画は思い知らせてくれる。断片的に報道されてきた1つ1つのシーンを、大スクリーンで一挙に4時間まとめて見る。この足し算効果は、凄まじい。1+1が、3にも5にも膨れ上がって、迫って来る。

ナレーション無し、ただ淡々と時系列で繋いでいるだけにも関わらず(いや、そうであるからこそ)、凄まじい臨場感。

制作者の主張は一切登場しないから、これは“反原発映画”ではない。《危機に直面した時、日本の組織はどのような状態に陥ってしまうのか》を冷徹に学ばされる、無色透明な“教育映画”だ。全国の電力会社員や原発関係者は勿論のこと、「次の想定外事態には、きっと誰かがうまく対処してくれる」と相変わらず根拠なき依存に安住しようとしている全国民に、必見の問題作。